小学校中級向け。最初に読む本としてよいのではないでしょうか。
行間広く、フリガナつきです(まあ、私にぴったり。)
業績を詳細に紹介しているというよりは、野口英世の生い立ち、性格、気質、おおまかな一生の流れ、がよーく分かります。
後ろのページには、ものしりガイドがついています。
野口英世のお母さんの手紙をみて、感動しました。学校に行ってないので、自分で大人になってからひらがなを勉強して書いた手紙。初めて見ました。
高学年には、ちょっと簡単すぎるかもしれません。
小5の娘は、15分くらいで読めたとか言っていますが…。ホント~??
なになに~?この本によると、
千円札に印刷されている偉大な野口英世さんは、
そうとう、金遣いの荒い人、
お金を得ると湯水のように使ってしまう人、
という別な面が何度も出てきて、
人間臭さバッチリの面を隠すことなく書いてあり、
とても親しみを覚えます…。
野口英世のお母様のお名前は、「シカ」。
このお母さんが、まだ乳飲み子だった野口英世(当時の名は清作)を一人にして、畑仕事にでていた間に、英世が囲炉裏に落ちて大やけどをしていなかったら、
野口英世は、父親と同じようなただの飲んだくれになってたのかしら、なんていうことも想像してしまいました。
そう。お父様は、ただの飲んだくれ。
シカは、ほとんど寝ずに働いたのに、
夫は飲んだくれ。
当時は、離婚という選択肢もなかったんですね。
このシカさんがすごい。
1868年、若松城を攻め落とした官軍は、翁島村(野口英世の生まれ故郷)も焼き払おうとやってきましたが、
一人の少女が、官軍の陣地にやってきて、「どうかつみのないふつうの人の家をやかないで。」と必死に願い出たといわれています。
その少女のおかげで、村は七戸を焼いただけですんだということです。
その少女が、シカさんだったんですって!
なのに、
その夫は、飲んだくれ。(しつこい?)
もう、その時点で、ひどい話だな~と悲しくなりました。
英世に大変なやけどをさせてしまってから、シカは英世に尽くします。
英世も勉強を頑張り、どんどん頭角を現していきました。
勉強がとてもよく出来たことに加え、勉強以外のことでも気転が利いたようです。
自分より位地の高い人にも、仕事のことなどで、普通思いつかないことを思いつき、
「こうやってみたら?」とアドバイス。
言われたほうは、そんなできるわけないでしょ!?といいつつ、英世の言うとおりにしてみたらうまくいった!なんてことも、よくあったそうです。
堅苦しくなく、楽しみながら読めて、きれいごとだけではないところが、気に入りました。
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図書館にも、あるといいですね!