親戚の人から聞いたお話。
「私、小学3年生のとき、学校に行けなくなった時があったのよ。
習字の道具をある日持っていくのを忘れてしまったの。
次の習字の時間の時も、習字道具を忘れてしまった。
そのときの担任というのは、新任の若い女の先生。
私が2回目に、習字道具を忘れた時、その先生がね、
どうしたと思う?
思いっきりね、
私のほっぺにビンタをくらわせたの。
びっくりしたわー。
でも私は泣かなかった。
その代わり、
次の日、お腹がいたくなってね。あれって、本当に痛くなるのよ。
母に「お腹が痛い。学校休みたい。」っていったら、
「ええ、いいわよ。」って、すぐに休ませてくれたの。
優しい母だったわ。
そして次の日になると、今度は、頭が痛くなったの。
だから、母に「頭が痛いから学校休みたい。」って言ったの。
そしたら、「ええ、いいわよ。」って、言ってくれたのね。
それでね、10日くらい学校を休んだのよ。
その間にね、私の母は、
トウモロコシの葉っぱを乾燥させて、
その葉っぱと、毛糸や古い着物の布とかを使って、
お人形を作ってくれていたの!
お母さん人形、お父さん人形、お兄さん人形、お姉さん人形...沢山ね!
私、本当に、うれしかったわ~。
あの時戦争で物がなかったから、お人形なんて手に入らなかったから。
私、そしたらだんだん元気になってね、
それからまた小学校にいけるようになったのよ。
私の母は、小学校しか出ていなかったけど、
優しいひとだったわ。
賢い人だったのね。」
どんなお母さんだったのか、会ってみたくなりました。
母の愛は、海より深いですね。
心温まるお話だったので、残しておきたくて、ここにに書きました。
子どもが、お腹が痛い、頭が痛いっていったら、
本当に、お腹が痛いし、頭が痛いんですね。
休み癖がつくから、休ませないようにする、は
逆効果なんだそうです。